年賀状を内定先に送ることは義務ではありません。
年賀状を送らなくても、入社後の配属先が変わったり、対応が悪くなることはありません。
最近では、企業内で社員同士が年賀状をやりとりしないケースも増えています。取引先にも年賀状を送らない企業もあるほどです。
したがって、内定先への年賀状の送付がなくても、大きな問題は生じません。
内定先に年賀状出さないと評価が下がるのか?
年賀状は、感謝の気持ちや新年の挨拶を伝える手段であり、「年賀状を送ることで評価が下がる」という心配はありません。
年賀状は、前年にお世話になった方々へ感謝の意を示し、新しい年に変わらぬご愛顧をお伝えするものです。
まだ入社していない内定先へも、採用面接でお世話になったことが事実であり、4月からお世話になることも確定しています。
新年の挨拶を伝えたい気持ちがあれば、内定先にも年賀状を送ってみましょう。
受け取る側も、その配慮に感謝することでしょう。ただし、企業が年賀状を廃止している場合や、あらかじめ年賀状が不要と通達されている場合は、その指示に従うようにしましょう。
家族経営の会社に内定したら年賀状出したほうがいい?
家族経営の企業など、古風な経営スタイルを採用している場合、伝統行事や季節の挨拶を重んじている可能性が高いです。
内定先がそのような企業であれば、年賀状を送っておくと良いかもしれません。
たぶん私なら出します。
年賀状を送ることが義務とされているわけではありませんが、もし「どうしようかな」と迷っているなら、思い切って送ってみるのも一つの手です。
内定先から年賀状が来たら出すべきか?
内定者が年賀状を送っていなくても、内定先からの年賀状が届くことがあります。
年賀状が印刷されたものであり、「内定者全員に送っているのだろう」と思っていても、もし先方からの年賀状が届いた場合は、返信が必要です。
元旦に年賀状が届いた場合、返信してもすぐには届かない可能性があります。
年始の仕事始めの日程は企業や新年のカレンダーによって異なりますが、できるだけ早く、年賀状を受け取った日に返信することがおすすめです。
内定先に年賀状を出すときの注意点
内定先への年賀状は、送ること自体は問題ありません。
ただし、マナーに反する内容の年賀状を送ってしまうと、「常識を知らないのかな」という印象を与えかねません。
年賀状を送る際には、慎重にマナーを確認し、良い印象を残すよう心がけましょう。
1月1日元旦に届くように年賀状を出す
年賀状は、通常、1月1日から7日までの松の内に送るのが一般的ですが、やはり元旦に届くのが礼儀正しいとされています。
会社への年賀状の場合、仕事始めの日まで確認されない可能性もありますが、元旦に出社する人がいるかもしれません。
確実な配達を考えると、元旦までに届くように送付することが望ましいです。
ビジネスにおいては、期日を守ることが極めて重要です。
入社前から「ルーズ」「時間を守れない」といった印象を持たれないよう、確実に元旦に届くように年賀状を投函しましょう。
なお、年賀状を元旦に受け取るためには、12月25日までに投函する必要があります。
ただし、年賀状の引き受け期間が始まる前に投函すると、元旦よりも早く届く可能性があるのでご留意ください。
内定先から年賀状届いたのにメールで返信するのは大丈夫?
内定先からの年賀状には必ず年賀状でお返ししましょう。
友人や知人への場合、年賀状が届いたことをメールやチャットで報告し、お礼を述べることも考えられます。しかし、内定先の企業に対しては、メールでの返信は避けましょう。
「メールの方が即座に返事ができるから」と考えるかもしれませんが、メールはカジュアルな印象を与えることがあります。
年賀状が郵送で届いた場合、郵送での返信がマナーです。
なお、内定先からの年賀状には返信が不要と記載されていることもあります。その場合は、返信する必要はありません。
内定先の会社から年賀メールが届いたらメールで返信OK?
内定先から届いた年始のご挨拶メールには、同じくメールで返信しても構いません。受け取ったら、早めに感謝の気持ちを伝えながら新年のご挨拶を返信しましょう。
なお、メールであっても、「貴社に内定をいただきました〇〇大学〇〇学部の××です」といった自己紹介を添えるようにしてください。
また、年賀状は句読点を使用せず、基本的に改行やスペースを利用して書くのが良いです。
同様に、年賀メールの場合も句読点を省いて、適切に改行やスペースを使ってメッセージを表現しましょう。
身内に不幸があった場合は「寒中見舞い」として出す
喪中の際は、内定先には年賀状を送る必要がありません。
元来、内定先とは年賀状のやりとりがないため、喪中はがきも不要です。ただし、もし先方から年賀状が届いてしまった場合は、寒中見舞いを返信するよう心掛けましょう。
この際には、年賀状のお礼と共に、自身が喪中である旨を記載します。
寒中見舞いの際には、年賀状やお正月のモチーフは使用できません。
控えめなデザインのはがきを選ぶようにし、松の内が明ける1月8日から立春(約2月4日)までに送るのが良いマナーです。
年賀状を出すのが遅れた場合は?
内定先からの年賀状には、迅速な返信が望ましいですが、年末年始に実家に帰省していたなどの理由で、気づくのが遅れることも考えられます。
もしも年賀状の存在に気づくのが遅れた場合は、寒中見舞いとして返信し、年賀状のお礼や入社後の抱負を伝えましょう。
同時に、「ご挨拶が遅れて大変申し訳ありません」といったお詫びも添えるように心掛けてください。
内定先に出す年賀状の書き方注意点
内定先への年賀状を作成する際には、宛先や賀詞の表現に慎重になりましょう。
次に、いくつかの例文を交えながら、内定先への年賀状の適切な書き方について解説します。
宛名の書き方例
会社の所在地は、都道府県を略さずに書いてください。
ビル名や「株式会社」なども省略せず、完全な表記を心がけましょう。 さらに、部署名や敬称に関しては以下のように指定されます。
(例)
- 総務部 部長 ●● 様
- 人事部 採用ご担当者 様
名前に役職名をつけて呼ぶこともあるかもしれませんが、宛名の場合は、役職、名前、敬称の順で書いてください。
敬称は、個人宛の場合は「様」、会社宛は「御中」です。
両方を併用することは避けてください。「様」を使用する場合、会社名の後に敬称をつける必要はありません。
賀詞(がし)の書き方例
賀詞は、新年を祝う言葉で、「あけましておめでとうございます」や「謹賀新年」などが該当します。
目上の方に対しては、「謹」や「恭」といった謙譲表現が含まれる賀詞を選ぶと良いでしょう。
(例)
・謹賀新年
・恭賀新年
・謹んで新春のお慶びを申し上げます
言葉は手書きで書く(例文)
年賀状には、印刷された文面だけでなく、手書きでコメントを添えると印象が良くなります。
無難な言葉だけでなく、自分の言葉で入社後の抱負などを伝えましょう。
(例文)
このたび、貴社から内定をいただき、誠にありがとうございます
◯◯大学◯◯学部の××と申します
選考の際は、大変お世話になりました
新年を迎え、社会人としての生活に向けて、気持ちを新たにしております
まだまだ至らぬ点もございますが、一日でも早く貴社に貢献できるよう、 精一杯努力してまいります
今後とも、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます
貴社のご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます
まとめ
本来、年賀状は義務ではなく、相手への思いを伝える手段です。
内定先への年賀状に関しても、「送ったほうが良いのかな」「感謝を伝えたほうが良いだろうか」という気持ちがあるのであれば、出しておくと良いでしょう。
あなたの内定先への年賀状作成にお役立ていただければ幸いです。